NISLAB

第142回月例発表会(M2)

2022-11-12

2022年11月12日の第142回月例発表会(M2)において,塚崎 拓真(M2),山本 浩太郎(M2),池田 仁(M2),Kaan Mogulkoc(M2)の4名が以下のタイトルで発表を行いました.

IoT デバイスの通信セキュリティ向上のためのホームネットワーク仮想化フレームワーク(塚崎 拓真)

20221112 TTsukasaki

近年,IoT(Internet of Things)の可能性が注目され,今後あらゆるモノがネットワークに接続,利用されることが予想される.しかし,従来,ネットワークに接続されていなかったモノが接続されることにより,セキュリティ上のリスクも高まっている.IoTデバイスは,最低限の性能を発揮するCPUやメモリしか保持しておらず,適用できる機能が限られるという問題がある.そのため,ログ出力や暗号化などのセキュリティ対策の適用は困難となる.ま た,今後はホームネットワーク内で閉じたデバイス間の通信によって連携を行う形になることが想定され,各デバ イスにおいて更なるセキュリティ対策を行う必要がある.
そこで本研究では,コンテナ上にセキュリティ対策を施したProxyを作成し,IoTデバイスに対して,仮想的にセキュリティ対策を適用するシステムを提案する.また, OpenFlowを用いて,ホームネットワーク内の通信を監視するフレームワークの構築も検討する.

車両移動効率化のための時空間グリッド予約を利用した自動バレー駐車制御方式(山本 浩太郎)

20221112 KYamamoto

自動運転技術により搭乗者の乗降場所から駐車場内の駐車スペースに車両を自動で駐車し,また,必要な時に駐車スペースから乗降場所まで自動で車両を呼び出すことができる自動バレー駐車に関する研究が行われている.複数の車両が駐車場内を効率よく移動する際には,各車両間で走行を調停する必要がある.各車両間で走行を調停する方法として,車両に搭載されたセンサを利用する方法がある.しかし,車両に搭載されたセンサで得られる情報は限定的であるため,駐車場内を安全に走行するためには各車両の車間距離を大きくする必要がある.各車両の車間距離が大きくなると,複数の車両が駐車場内を効率よく移動することが困難となり,搭乗者の待ち時間の増加や駐車場の経営効率の悪化に繫がる.
そこで,車両の走行調停手法としてダイナミックマップの時空間グリッド予約が先行研究で検討されている.先行研究では,この基仕組みを単一交差点や道路合流部を想定して構築し,旅行時間について考察が行われ,信号機を用いて調停する場合や車両に搭載されたセンサのみで調停する場合と比較し,旅行時間を削減することを示した.本研究では,駐車場内の複数の車両移動を効率化するために,時空間グリッド予約を利用して自動バレー駐車における複数の車両移動を制御する方式を提案する.

協調型自動運転におけるセンサ情報の冗長性軽減アルゴリズムの提案(池田 仁)

20221112 JIkeda

近年,CPS(Collective perception System)が,CAV(Connected Automated Vehicles)の限られた視野を拡張する新しい技術として注目されている.V2X(Vehicle-2-x)技術と組み合わせることで,CAV は定期的に車載センサから得られた情報を共有することができる.車載センサから得られた情報を定期的に共有することで,交通管理当局や他の車は,これらの情報から多大な恩恵を受けることができる.一方で,CPSを利用することの問題点も存在する.それは,車両台数が多い中でのCPSの利用は冗長なデータ送信によりネットワークに大きな負荷がかかる可能性があるというものである.というのも,同じ物標が複数のCAVの視認可能な範囲にある場合,同じ物標のデータを複数回共有してしまうことになり,少ないリソースを無駄にしてしまうからである.それを解決するための技術として,RM(Redundancy Mitigation)という技術の研究が進められている.現在,RMは追跡したオブジェクトと他のCAVから受信したセンサ情報と比較し,一定期間共有されていないものだけをブロードキャストするという手法が考えられている.しかし,この方法は,特に,周辺車両台数が多く,通信量が多い場合,パケット受信率が低下し,交通状況を把握しきれないという問題点がある.本論文では、都市部,郊外,高速道路におけるデータ冗長性の問題を検討し,冗長な通信がネットワークリソースに大きな負荷を与えることを示し,ネットワークリソースの消費を抑え,交通状況を把握し安全性を確保するRMのアルゴリズムを提案する.

Utilization of Blockchain Technology for Smart Home Environments(Kaan Mogulkoc)

20221112 Kaan

IoT (Internet of Things) devices have became a vital part of everyday life.Devices such as home assistants, home security systems and smart appliances.As a result, the data privacy and ownership has been a topic of discussion.Compromise of sensitive personal data is a concern.
Three main principals of cybersecurity are needed to be established.
•Integrity: Making sure that received data packets are not tampered in an unauthorized manner
•Availability: Making sure that devices are not prevented from functioning properly
•Confidentiality: Data packets are not intercepted and examined by unwanted parties
Blockchain can be described as a decentralized trust-less network.Since its emergence, blockchain has caused insurmountable shifts in different fields, especially finance.However, the concepts of blockchain can be applied in a wider sense of security outside finance.
Basics of Blockchain
•Cryptographically-linked list of data blocks
•Blocks are created by P2P nodes
•Consensus Mechanism
•Trust-less
•Data Immutability

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