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第156回月例発表会(M1)

2024-04-06

2024年4月6日の第156回月例発表会において,岩井 駿人(M1),梅田 寛斗(M1),髙田 陽輝(M1),田牧 浩月(M1)の4名が以下のタイトルで発表を行いました.

ぷよぷよテトリスにおけるゲームAI アルゴリズムの比較(岩井 駿人)

240406 HIwai
近年の人工知能(AI)の進化によって,様々なゲームにおいて人間のプレイヤーよりも好成績を収めるゲームAIが開発され,その一例として,ZetrisやColdClearなどのテトリスのゲームAIが挙げられる.これらのテトリスのゲームAIはテトリスの熟練者を圧倒的に凌駕する強さを実現しており,ぷよぷよテトリスというゲームを起点にその実力が注目されるようになった.ぷよぷよテトリスは,ぷよぷよとテトリスの二つのパズルゲームを組み合わせた派生ゲームで,プレイヤーはそれぞれ得意なゲームを選択して対戦することができる.ぷよぷよに対してパズルゲームで有用性が示されているアルゴリズムを適用した関連研究は存在する.しかし,それらのアルゴリズム同士の比較やテトリス相手に対する有用性を示した研究はない.そこで本研究では,ゲームAIで扱われる複数のアルゴリズムをテトリス相手のぷよぷよに適用し,アルゴリズムの有用性を比較することを目的とする.

時空間グリッド予約における車線変更を考慮した道路合流調停手法(梅田 寛斗)

240406 HUmeda
自動運転技術に関する研究において,通信を用いて車載センサ情報を他車両と共有して走行する協調型自動運転が検討されている.協調型自動運転における走行調停手法として,ダイナミックマップを利用し,道路上の空間および時間を分割した時空間グリッドの予約による方式が提案されている.高速道路における走行調停においてこの手法を適用した先行研究では,合流時の車両の加減速が緩やかになり,安全性や走行効率が向上することを示した.しかし,この研究では高速道路の本線での車線変更について考慮していない.そこで本研究では,より効率的で安全な高速道路の合流調停を目的とし,高速道路の本線における車線変更を考慮した走行調停の手法を提案する.

協調型自動運転における車車間通信を利用した合流調停手法の検討(髙田 陽輝)

240406 HTakada
近年,交通事故の防止や渋滞の緩和のために自動運転に関する技術が急速に発展しており,完全運転自動化に向けて協調型自動運転に関する研究が盛んに行われている.協調型自動運転とは,車両が,他の車両との通信である車車間通信や,路側機との通信である路車間通信によって,自身の位置や速度などをリアルタイムで共有することで,他の車両の動きや意図を把握した,より円滑かつ安全な運転を可能とする技術である.協調型自動運転のユースケースの1つに,合流部での車両の円滑かつ安全な合流を目的とする合流調停があり,合流調停手法として路車間通信を利用した手法が検討されている.路車間通信によって容易に調停する車両を決定することが可能となるが,路車間通信をするためには路側機を合流部に設置する必要がある.しかし,路車間通信を利用した手法はコスト面の理由から難しいという課題があり,車車間通信のみを利用した合流調停手法が必要である.本研究では,本線車両1車線,加速車線1車線の高速道路の合流部に着目し,車車間通信のみを利用した合流調停手法の通信内容,ならびに通信手順を提案する.合流部において,提案した合流調停手法を実施した際の車両の挙動を検証するために,旅行時間に着目した交通の円滑性の評価と,急減速に着目した安全性の評価を行う.

ネットワーク仮想化を用いた経路選択による車両間の通信品質向上(田牧 浩月)

240406 HTamaki

近年,ITS(高度道路交通システム)において,コネクテッドカーのための通信ネットワークに関する研究が活発に行われている.通信ネットワークにおいて車両間の通信に着目すると,車両同士が無線通信を通じて情報を共有することで安全性の向上が期待されている.特に,車両走行中に突発的な危険事象に遭遇した際には,検知した情報を低遅延かつ高信頼で他車両に届ける必要がある.そこで,車両間で情報を交換するための主要な通信技術として,車車間直接通信であるV2V(Vehicle-to-Vehicle)通信と基地局経由の車車間通信であるV2N2V(Vehicle-to-NetworktoVehicle)通信が注目されている.V2V通信は,車両間の距離が近い場合は直接伝送による低遅延な通信が可能である.しかし,車両間の距離が離れている状況では,中間車両を介したマルチホップ通信が行われるため,通信する車両同士が遠くなるにつれて中継する車両台数が増加し,通信遅延時間が大きくなる問題がある.一方で,V2N2V通信では広域なエリアで通信を行うことが可能である.しかし,車両間の距離が近い場合においても基地局を介した通信を行うため,V2V通信と比較して通信遅延時間が大きくなる問題がある.そこで本研究では,ネットワーク仮想化技術であるSDN(Software-DefinedNetworking)を利用し,車車間通信を行う際にV2V通信とV2N2V通信を動的に切り替えることで通信品質の向上を検討する.

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